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2014年02月20日

99RS

2013年10月5日、渋谷でのワンマンを最後に俺ら兄弟と最も長く音楽を楽しんできたgoiが99RSをやめた。

最後はあいつらしく笑って泣いて燃え尽きないというスタイルを突き通してくれた。

今でも鮮明に覚えている光景がある。

俺が高校生になり、あいつらがまだ短パン履いた小学生の時の話だ。

俺は中学校から始めたギターを高校でもやるか、それとも始めたばかりのラップで夜の街を徘徊するか迷っていた時のことだ。

こうへいは俺の影響を色濃く受けて育ったせいか、小6で裏原で服を買いギターを始めた。

ある日家に帰るとこうへいの部屋からやかましいエレキギターの音が聴こえてきた。

あいつ下手だな〜と思っていたら、もう一本よく分からないメロディを弾くギターが
現れた。

あれ?と思い中に入ると何とも言えない表情を浮かべたこうへいとgoiがギターを弾いていた。

普通4つ上の兄はそこで無視するのだろうが、俺等兄弟はお互いの友達は2人とも友達というスタイルをとっていたので、俺も何故か混ざりはじめた。

今思えばそれが始まりだった。

俺が言うことにいちいち反発しながらもついてくる弟に、俺が言うことを疑わず再現してくれるgoi。

その後こうへいがギターをベースに変えて歌を歌い、ドラムが必要だと思った2人は中学で同級生になったネギにドラムを覚えさせた。

高校生になった3人は、こうへいとgoiは同じ学校に進みカツヤと出会った。

カツヤはベースをやっていたんだけど、音楽てはなくただの友達としてこうへいと一番仲良くなった。

時は流れあいつらが高校を卒業する時、みな別々の道に進んだのだ。

こうへいはイギリスの大学に入学することを決めていた。

イギリスの大学は9月が入学のため、約半年暇になったこうへいはその間だけ遊びでバンドを結成することにした。

その時ベースだと曲が作りづらいということで、暇そうな素人同然のカツヤをベースにして4人でスタジオにはいりはじめた。

ある日の真夜中に俺が家に帰ると、こうへいが何やら考えごとをしていた。

どうやらバンド名を考えていた。

俺も興味のない振りしながら何故か考えはじめた。

しばらくするとこうへいが寝たので俺は必死に考えはじめた。

良いのが浮かんだのでそれを紙に書いて丸をしてテーブルの上に置いて寝た。

それが99RadioServiceだ。

それからあいつらはその名前で活動し始め、たのしくなったこうへいはイギリス行きをやめた。

俺はその頃自分のバンドがインディーズデビューをし絶好調だった。

お互いの友達は友達精神は抜けず、あいつも俺らのツアーに動向したり、俺もあいつらの曲を半分書いたりしていた。

スタジオの練習に毎回顔を出し、偉そうにプロデュースを気取っていた。

そんなある日こうへいがそろそろ本気でやりたいから俺のバンドに入ってくれないかと言い出した。

俺は俺がリーダーなら良いよと返した。

するとgoiがじゃあ僕最近ギターよりキーボードの方が興味あるんでと言い出した。

俺は言った。俺についてこい。




月日は流れ、僕らはそれなりの活動をしてきた。

口が悪いのが災いしてか、なかなか可愛がってくれる人もいなかったけど、ゆいつtk先輩とエラの洋平さんだけがお前らそのままでいいよと可愛がってくれた。

そのおかげか僕らは今でも芯の部分は全く変わってない。

みんなしていることだけど、僕らにも苦労はあった。

2ndを出した時にカツヤが抜けたいと言った時は焦った。

不思議と前しか見えなかった。

やりたい奴らにはちゃんとやりたい奴が来てくれるんだな。

そう、ジゲンが何故か暇そうにしていた。

ジゲンも違うバンドでずっと頑張ってきたのだが、時を同じくしてそのバンドを抜けていた。

本当はもうバンドをやめる気だったジゲンをベースに誘ってみた。

救われた。

僕らはそこでまた新しい音と出会った。



地道に活動し、気付けば沢山のスタッフにめぐまれた。

カーンやハッピーマン、そしておじまんじ。

3人以外にも本当に沢山の人が僕らを支えてくれた。

まだまだ俺らは何色にもなれる。そんな思いでいっぱいだった。




そんな時、goiが切り出した言葉は鮮烈なものであった。

一瞬真っ白に思えた。

何回も何回も色んな話をした。

今までを確かめるように。

そしてこれからを確かめた時、お互いがうなずきあった。

みんな色んな事を考えたと思う。

だから一番ついてくるのに必死だったネギが辿り着いた事に誰も文句は言えない。

少しで良いから話して欲しかった。でもそんな事どうでもいい程の時が俺たちには流れていた。



俺とこうへいもしばらく会わないでいた。

ゆっくり考える必要があったからだ。





そんな時ある一つのメールが届いた。

ジゲンからだ。

今だから正直に言うと、おそらくジゲンもと覚悟していた。

それまでジゲンはあまり自分の意見というより全体をみて動いていた。

イノシシのようなおれにはその存在がありがたかったのだが、こんな時どんな思いでいるのかが見えなかったからだ。

ジゲンの言葉に消えかけた魂が震えた。


「いままですいませんでした。俺、本気でやりたいです。なんでもやりますよ。まだまだこれからです。」

一瞬にして真っ白からドロドロしていて鮮烈な赤に染まった気がする。

時を同じくしておじまんじから映画の話が持ち上がった。

こんな時にと思ったけど、こんな時にこの話を本気で持ちかけてくれるスタッフがいることに、また違う色がうかんだ。

そしてそれを受け止めてくれるみんながいる。

キラキラしたものが立ち込める。




兄弟2人でなんとかしきゃと思い込んできていたが、支えてもらっていることにはじめて本当の意味で気づいた。

だから精一杯これからも2人のやりたい音楽をみんなで作っていきます。

おそらく新しい仲間を紹介する時も来ると思います。

どうかみんなで暖かい気持ちになれたらと思います。

まだまだ無数にやることがあるようです。

これからもよろしくお願いします。
posted by 99RadioService at 12:37| Comment(3) | 日記